アレの話。
結です。こんばんわ。 ……と言っても、飛んだりはしない。 ……万能? この世にある何かしらの物は、必ず利益と不利益を持ち合わせています。 それは普段から使う物もそうであれば、滅多には使わない物も変わりません。 唯、それから得られる利益が大きければ大きいほど、同時に生じる不利益も大きくなります。 此の世の大半は何らかとの交換ですので、仕方がないといえば仕方がないのですけれども。 何かを使う際にはしっかりと取捨選択しなければ、最終的には不利益のほうが多くなってしまいます。 それを念頭において行動をしていても、時には…… 「おーい、ゆ……臭うぞ」 「……上の方、行き成りそれは酷いのではないかと愚考して上申させて頂きたく思うのですが」 「いや、だって、お前……」 「それは確かに身体から湿布の臭いが酷いかもですけどっ」 「湿布の臭いもだが…なにより、年寄り臭い」 「それは……世の中の湿布愛用者様に謝罪するべき発言です」 「え、あぁ、ごめんなさい」 「素直で宜しい」 「でも、お前は年寄り臭い」 「酷!?」 「何があったかは知らんが、その、なんだ、その体臭もどうなんだ…?」 「体臭って言わないで下さいよっ」 「近付くと解る、刺激臭」 「その言い方もとても嫌ですっ」 「そういう処は案外ナイーブなのな」 「だって、臭いっていわれるの、ショックですよ?」 「それは、まぁ」 「誤魔化す為に香水を使おうかと思いましたけど、どう考えても悪化するのでやめました」 「無難だな」 「最近は無臭湿布もあるのですけど……」 「それを使えば良かったんじゃないのか?」 「病院で頂くのと比べて、全然効果がないのですよ」 「病院のと比べるな」 「んー…でも、臭いがある湿布のほうが効果が強く感じます」 「思い込みじゃないのか?」 「確かに、湿布の臭いがあると効果がありそうだなぁって気がしますけどね」 「でも、それって昔から湿布を使ってる奴の考えだよな」 「そうです?」 「昔は無臭湿布なんて無かったんだから」 「言われてみれば、そうですね……」 「で、それなりに効果があるからそう思い込むんだろうなぁ」 「でもでもほら、臭いがないと落ち着かない気がしませんか?」 「だな。俺等もそれなりの頻度で使うから、臭いがあったほうが落ち着くし、解りやすい」 「……等?」 「工場の若い衆も打撲をしたり打ち身をしたりするからな……」 「あれだけ気をつけろと口を酸っぱくしていっているのに……道理で減りが……」 「最近は薬箱の中身は見てないのか。結構使っていた気がするが」 「基本的に私は内服薬のほうしか管理していませんので」 「じゃあ、外部用は(事務の方名前)か?」 「です。なんでも、包帯がどうのという理由で……」 「……、……まぁ、なんだ、時々は外部のほうも覗いてくれ」 「時々、確認はしていますよ。必要以上に減っていたら、その分を補充もしていますし」 「そうか、タ○ガーバームを入れたのはお前か」 「効果はあるそうですよ、効果は」 「あれは臭いがやばいんだっ」 「まぁまぁいいじゃあないですか」 「よくねえ!?」 「でもほら、工場で何か作業をしていれば臭いなんて」 「若い衆は限度を知らんから、物凄いつけたりするんだよ」 「沢山塗りつければ良いというものでもないのですけどねえ……」 「で、その状態でキャブの中で作業とかな」 「……死にますよ?」 「いや、幸いまだ死人は出てない」 「あれを大量に塗りつけた状態で狭い場所に入り込むなんてそんな恐ろしい」 「解っているのにやる莫迦がな……」 「えぇと、少しだけ頭が…いえ、仕事熱心なのか、それとも…その、ドM的な……」 「いや、知らんが」 「まぁ、えぇと、仕事熱心と言う事にしておきます」 「そうだな。ついでにタ○ガーバームを何とかしておけ」 「何とか…と申されますと」 「処分するなり増やすなり」 「……増やしても良いのです?」 「まぁ、工場側から文句は出ていないしな」 「じゃあ、補充用品のリストに入れておきます」 「ところで、俺は使った事がないんだが…効果はあるのか?」 「タ○ガーバームです?」 「そう」 「あれは……臭いこそ凶悪ですが、効果は折り紙処か熨斗まで付けて差し上げます」 「いらん」 「そういわずに進呈」 「太鼓判だけで十分だ」 「折角ですし、体験してみます?」 「体験って何をするんだよ」 「上の方の腰辺りに塗って差し上げますよ」 「いらんわっ」 「遠慮なさらず」 「もし俺が此処で折れて塗ったら、その臭いがこの事務所に充満するぞ」 「上の方周辺だけですから大丈夫です」 「動き回らないと思ったのか?」 「何そのテロ宣言」 「資料を取りに行ったり、ファイルをとりに行ったり、お前を見張ったりしなければならんのだから仕方ないだろ」 「……今、最後に余計な項目がありませんでした?」 「……いいや、全く?」 「もー…見張られなくても仕事はしますよー」 「そういいつつも片方の耳を甲子園に振り分けているお前の台詞など当てにならん」 「き、許可は取ったじゃあないですかっ」 「うん、まぁそうだな。何故か仕事は何時も通りに終わらせるしな」 「今日も良く燃えました……皆様に湿布を差し入れたい位です」 「差し入れられたら逆に困りそうなもんだが」 「じゃあ、タ○ガーバーム」 「……贔屓チームの対戦相手にか?」 「敵に塩を送ると…それもそれで……」 「そういいつつ、気分を害するように仕向けるんだな…本当に悪い奴だ」 「失礼な!?」 「お前の事だから、それ位は考えているかと思ったが」 「例え贔屓高が居ても、こういう真剣勝負に水を差すような無粋はしませんよっ!」 「解った解った、謝るから切れるな……」 「全く…上の方は全然解っていません……」 「余り解りたくない気もするが」 「そんな事よりも、観戦と応援の邪魔をする方を排除するに決まっているじゃあないですか…ね、上の方☆」 「殴っていいか?」 「テレビは壊れていませんよ?」 「あぁ、そうだな。壊れているのは俺の目の前にある何かだもんな」 「……ささくれ立ってしまった心にタ○ガーバーム…塗ります?」 「お前の目に塗りこんでやろうか?」 「ごめんなさい……」 「あぁ、そうだ」 「?」 「(事務の方名前)にタ○ガーバームの存在を教えるなよ」 「外部用の管理は事務の方ですから、手遅れなような気もしますけど……」 「あるのを知っているのはいい、が、使いたがったら止めるように」 「あ、あー……そういう事ですか。了解です」 「絶対に面白がるからな……」 「でも、あの臭いならそんな事もなさそうですけどね……」 「……それで済むと思うのか?」 「……。」 「じゃ、相互理解した処で仕事に戻ろうか」 「メモ書きを追加して置きますかねえ……」 そんな日。 もしも未だに唯の一度もタ○ガーバームに触れた事がない方は、是非とも話の種に一度は触れてみて下さい。 勿論、多少の個人差はあれど、その効能に驚くはずです。ええ、臭いさえ大丈夫ならば…… あの臭いが好きだという方も居ますけれど、私にはちょっと好きにはなれない臭いなのですが…… くどいですけれど、効果は保障しますので、何かあったり気になったりしたら、是非。 あ、でも、その結果生じた被害につきましては、私は居一切関知致しません。自己責任でどうぞですよっ。 そんな感じですが、本日も頑張って参りました。 肩凝りが酷い…そんな時にもお勧めです。 私は謹んで遠慮申し上げさせて頂きますけどね。 でも、限界値を越えたら、止むを得ないとして一応の選択肢には……
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